老後の予備費:生活費とは別に、いくら分けておくか
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このページの結論
予備費の額は、自分の1か月の支出 × 何か月分で決めます。何か月分にするかは、住まいの修繕や家電の買い替えなど、自分に起こりそうな突発費を書き出して考えます。
予備費は毎月の生活費とは別の口座などに分け、すぐに引き出せる形で持ちます。運用に回すお金とは分けて考えます。
予備費の出し方
予備費 = 1か月の支出 × 何か月分 + 時期の見えている大きな出費
- 1か月の支出を出す:固定費と変動費の合計です。月々の固定費チェッカーで出した固定費合計に、変動費を足します。
- 何か月分にするかを決める:決まった正解はありません。下の突発費のうち、自分に起こりそうなものの額を足して、それが何か月分の支出にあたるかを目安にします。
- 時期の見えている出費を足す:給湯器の買い替え時期や屋根の塗り替えなど、近いうちに来るとわかっているものは別に足します。
たとえば、1か月の支出が15万円の人が「6か月分」と決めれば90万円です。この数字は計算の仕方を示す例で、目安ではありません。
一人暮らしの突発費
一人暮らしでは、困ったときに家族の収入や手助けに頼れないことがあります。とくに、暮らしの土台が壊れたときの出費に備えます。
| 何が | なぜ一人だと重いか | 自分の額の調べ方 |
|---|---|---|
| 家電・給湯器の故障 | 冷蔵庫・エアコン・給湯器などは、壊れるとすぐ暮らしに困る。一人だと買い替えを待つ間の代わりがない | 家にある家電の購入時期を書き出し、同じ程度の物の今の価格を店で確かめる |
| 住まいの修繕 | 雨漏り・水回り・屋根など。持ち家では自分で払う。一人だと手配も自分でする | 修繕の見積もりを取る。マンションなら長期修繕計画と一時金の予定を見る |
| 医療費・介護費 | 入院などで一時的に出費が増える。月の自己負担には上限がある | 高額療養費の自分の上限額を確かめる |
| 税・保険料の増減 | 住民税や保険料は前の年の所得で決まるため、翌年に増えることがある | 通知書で前の年の額と比べる |
家電や修繕の金額は、物や家によって大きく違うため、このページでは一般的な金額を載せていません。見積もりや店頭の価格で、自分の額を確かめてください。
医療費の予備は月の上限から考える
医療費には、高額療養費制度で1か月の自己負担に上限があります。75歳以上の一般の区分なら、外来と入院を合わせた世帯ごとの上限は月61,500円です(2026年8月〜2027年7月の診療分)(出典:東京都後期高齢者医療広域連合)。自分の区分の上限額の数か月分を目安にすると、医療費の予備を決めやすくなります。入院時の食事代など、上限とは別にかかる費用もあります。くわしくは老後の医療費・介護費をご覧ください。
予備費と運用は分ける
予備費は、必要なときにすぐ使えることがいちばん大切です。値動きのあるものに回すと、使いたいときに減っていることがあります。予備費は運用するお金とは分けて考えます。このサイトでは、運用の方法や商品は扱いません。
手元の書類で確かめる
見る書類
- 通帳・カードの明細
- 家電の保証書・説明書
- 修繕の見積もり
- 保険料の決定通知書
- 通帳とカードの明細から、1か月の支出(固定費+変動費)を出します。
- 家電の保証書や説明書で購入時期を確かめ、買い替えが近いものを書き出します。
- 持ち家なら、修繕が近い箇所の見積もりを取ります。
- 突発費の合計が何か月分の支出にあたるかを計算し、予備費の額を決めます。
5つのものさしで点検
- 1. 月額と年額をそろえる予備費は「月の支出 × 何か月分」。月の支出は年払いの月割りも含めて出す
- 2. 固定費と変動費を分ける固定費が大きいほど、同じ月数でも予備費は大きくなる
- 3. 手取りで見る1か月の支出は手取りの範囲に収まっているかも一緒に見る
- 4. 一時費用と予備費を分ける予備費は生活費の口座と分け、取り崩したら元に戻す
- 5. 公的制度で賄える範囲を先に確認する医療・介護は公的制度の上限を確かめてから、予備の額を決める
出典と確認日
数字や制度は、次の公的な情報源で確認しました。制度は改正されることがあるため、利用前に最新の情報を確かめてください。
- 東京都後期高齢者医療広域連合「高額療養費」
確認した内容:75歳以上(後期高齢者医療)の2026年8月〜2027年7月診療分の上限額:一般(1割・2割)は外来(個人ごと)22,000円、外来+入院(世帯ごと)61,500円(多数回44,400円)、年間上限530,000円。住民税非課税等の区分IIは11,000円/25,700円、区分Iは8,000円/15,700円
確認日: