ひとりの終の棲家の選び方:選択肢と、5つのものさし
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このページの結論
ひとりの終の棲家は、大きく分けて「買う(中古・空き家・新築)」「借りる(賃貸・サ高住・シェアハウス)」「その他(トレーラーハウスなど)」から選びます。
比べるときは、総額・年間の固定費・徒歩で生活できるか・バリアフリーにしやすいか・災害と雪の5つのものさしを、同じ順番で当てはめるのがおすすめです。
終の棲家の主な選択肢
それぞれの費用や弱点は、比較のページで同じ項目に並べています。
- 中古の戸建て:価格は抑えやすいが、耐震・水回り・断熱の改修費が読みにくい
- 空き家(空き家バンクなど):地方では低い価格の物件もあるが、立地と傷み具合の差が大きい
- 新築の小さな平屋:段差が少なく暮らしやすいが、土地代と建築費で総額は上がりやすい
- 賃貸住宅:修繕や税金の負担はないが、家賃が一生続き、高齢になると借りにくいことがある
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住):安否確認と生活相談がつく賃貸。月々の費用は高めになりやすい
- シェアハウス:孤立しにくいが、高齢者を受け入れる物件は限られる
- トレーラーハウス:設置の条件や法律上の扱いが複雑で、住まいとして使える条件の確認が必要
詳しくは終の棲家の種類を比較をご覧ください。
比べるための5つのものさし
1. 総額(買うときにかかるお金の合計)
物件価格だけで判断すると、後から必要なお金が出てきます。少なくとも次の合計で考えます。
総額 = 物件価格 + 諸費用(仲介手数料・登記・税金など)+ リフォーム費
たとえば売買の仲介手数料には法律で上限があり、800万円以下の物件では上限が税込33万円までの特例もあります(出典:国土交通省)。内訳は1,000万円で終の棲家は買えるかで詳しく整理しています。
2. 年間の固定費(住み続けるあいだ毎年かかるお金)
持ち家なら固定資産税、火災保険、修繕のための積み立て。賃貸なら家賃と更新料です。年金で暮らす期間が長いほど、初期費用より固定費の差が効いてきます。
固定資産税は毎年1月1日の所有者にかかり、標準税率は1.4%です(出典:総務省)。木造の建物の評価は築年数で下がりますが、新築時の2割ほどで下げ止まります(出典:総務省 自治税務局資産評価室)。土地の評価は地価をもとにするため(宅地は地価公示価格等の7割が目安)、築年数では下がりません(出典:総務省)。「築古なら税金も安い」と単純には言えません。
3. 徒歩で生活できるか
いずれ車の運転をやめる日が来ます。スーパー・総合病院・薬局に歩いて行けるかは、物件の価格以上に暮らしやすさを左右します。地図の直線距離ではなく、坂や信号を含めた実際の歩行時間で確かめます。
4. バリアフリーにしやすいか
玄関や浴室の段差、2階への階段は、年を重ねるほど負担になります。平屋や1階で生活が完結する間取りは、手すりや段差解消の改修もしやすくなります。
5. 災害と雪
洪水・土砂災害・津波のハザードマップで物件の場所を確認します。雪の多い地域では、雪かきや屋根の雪下ろしが一人暮らしの大きな負担になります。古い木造住宅は、昭和56年(1981年)6月以降の新しい耐震基準で建てられたかも確認します(出典:国土交通省)。
考え方の例:運営者の条件
サイト全体の基準ではなく、ひとつの具体例として、運営者自身の条件を紹介します。
- 買う場合の予算は1,000万円以内(物件価格と諸費用・改修費を分けて考える)
- 一人なので広さは不要。理想は平屋
- マンションは管理費・修繕積立金が毎月の固定費になるため、原則として対象外
- 車がないと暮らせない地域、雪の多い地域は避けたい
- スーパー・総合病院・薬局が徒歩圏内にほしい
- 購入は7〜8年後の予定。今は選び方と費用の考え方を固める段階
条件を書き出しておくと、どのものさしを優先するかがはっきりし、物件を見たときに迷いにくくなります。
終の棲家の記事一覧
- 1.終の棲家の選び方(このページ)
- 2.1,000万円で終の棲家は買えるか:総額の内訳
- 3.終の棲家の種類を比較
- 4.一人暮らしの老後に平屋は向いているか
- 5.空き家を終の棲家にするときの確認点
- 6.築20年以上で固定資産税はどこまで下がるか
- 7.小さい平屋を新築する現実の価格帯
- 8.トレーラーハウスに老後住めるか
- 9.終の棲家はどこに住むか:地域を選ぶときの確認項目
- 10.物件見学・購入前のチェックリスト
- 11.中古の平屋の探し方
住まいの費用をふくめた毎月の生活費は、お金・固定費で整理しています。
出典と確認日
数字や制度は、次の公的な情報源で確認しました。制度は改正されることがあるため、利用前に最新の情報を確かめてください。
- 国土交通省「<消費者の皆様向け>不動産取引に関するお知らせ(空き家等に係る仲介手数料の特例)」
確認した内容:2024年7月1日以降、800万円以下の宅地建物は仲介手数料の上限が「30万円×1.1倍」(税込33万円)まで認められる特例
確認日: - 総務省「地方税制度|固定資産税の概要」
確認した内容:1月1日の所有者に課税、標準税率1.4%、免税点(土地30万円・家屋20万円)、小規模住宅用地(200㎡以下)は6分の1、3年ごとの評価替え、宅地は地価公示価格等の7割を目途に評価
確認日: - 総務省 自治税務局資産評価室「固定資産評価のしくみについて(家屋評価)」
確認した内容:木造家屋の評価額は築年数(経年減点補正率)で下がるが、最終残価率は0.20(新築時相当の2割)で下げ止まること。家屋の評価は再建築価格を基準にすること
確認日: - 国土交通省「住まいの耐震化:地震の被害と耐震改修の必要性」
確認した内容:昭和56年(1981年)6月以降に建てられたかをまず確認し、それ以前の木造住宅は耐震診断・耐震改修を勧めていること
確認日: