一人暮らしの老後に平屋は向いているか:向く理由と弱点
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このページの結論
一人暮らしの老後には、平屋は向いています。生活が1つの階で完結し、階段の上り下りがなく、台所・浴室・トイレ・寝室の行き来も短くて済むからです。
ただし、同じ広さなら2階建てより広い土地が要り、建てる費用も割高になりやすい家です。洪水のときに上の階へ逃げられない点も含めて、立地と総額で確かめてから選ぶのが安全です。
平屋が一人暮らしの老後に向く3つの理由
- 階段がない:足腰が弱っても、家の中の移動で階段を使わずに済みます。2階の部屋を使わなくなって物置になる、ということもありません。
- 動線が短い:寝室からトイレ、台所から浴室までが同じ階で近く、一人分の家事が少ない歩数で回ります。
- 将来のバリアフリー化がしやすい:段差の解消、手すり、引き戸への交換などを、1つの階の中だけで考えれば済みます。階段昇降機のような大きな工事が要りません。
平屋の弱点・向かない点
広い土地が要る
同じ床面積なら、平屋は2階建てのおよそ倍の敷地を建物が使います。一人なら床面積は小さくて済みますが、土地の値段が高い地域ほど、平屋は選びにくくなります。
建てる費用が割高になりやすい
同じ床面積なら、平屋は基礎と屋根の面積が2階建てより大きくなります。そのぶん、床面積あたりの建築費は高くなりやすいと考えておきます。新築の価格の考え方は小さい家を新築する価格で整理しています。
洪水のとき、上の階へ逃げられない
洪水の浸水の深さが0.5mあると建物の1階は床上まで水につかり、大人でも避難が難しくなります。3.0mでは2階の床まで水が来ます(出典:国土交通省 関東地方整備局 江戸川河川事務所)。2階のない平屋では、家の中で上の階に逃げる(垂直避難)ことができません。浸水が想定される場所の平屋は、早めに避難所へ移る前提で考えます。
想定される浸水の深さは、ハザードマップポータルサイトの「重ねるハザードマップ」で、住所ごとに確かめられます(出典:国土地理院)。
屋根の雪と、防犯
雪の多い地域では、平屋は屋根が広いぶん雪下ろしの面積も広くなります。また、すべての部屋が地面に面しているため、窓の防犯や外からの視線への対策も考えておきます。
維持費は総額で考える
平屋かどうかに関係なく、買うときと住み続けるあいだのお金は分けて考えます。
総額 = 物件価格(または土地代+建築費)+ 諸費用 + リフォーム費
毎年の固定費 = 固定資産税(+都市計画税)+ 火災保険 + 修繕の積み立て
平屋は屋根と外壁の面積が床面積のわりに大きいため、塗り替えや屋根の補修の費用は、同じ床面積の2階建てより少ないとは言えません。一方で、2階の外壁がないので足場が低くて済む面もあります。修繕費は、見積もりで家ごとに確かめます。
固定資産税は、建物の分は築年数で下がりますが、土地の分は築年数では下がりません。広い土地が要る平屋では、土地の分の税金も見ておきます。詳しくは築20年以上の固定資産税はどこまで下がるかをご覧ください。
5つのものさしで見ると
1. 総額
中古の平屋なら物件価格に改修費を、新築なら土地代と建築費を足して、どちらも総額で比べます。
2. 年間の固定費
土地が広いぶん、土地の固定資産税は同じ床面積の2階建てより高くなることがあります。屋根と外壁の修繕費も見込みます。
3. 徒歩で生活できるか
広い土地が要るぶん、平屋は土地の安い郊外で探すことになりやすい家です。スーパー・総合病院・薬局まで歩けるかを、平屋かどうかより先に確かめます。
4. バリアフリーにしやすいか
平屋のいちばんの長所です。玄関の上がり框(かまち)や浴室の段差は、見学のときに確かめます。
5. 災害と雪
浸水が想定される場所では、垂直避難ができない弱点がそのまま効いてきます。雪の多い地域では屋根の雪の量も考えます。
中古の平屋を探すか、新築するか
- 中古の平屋:価格は抑えやすい一方、耐震・水回り・断熱の改修費が読みにくい。買う前の確認は終の棲家のチェックリストを使えます。
- 新築の小さな平屋:最初から段差のない設計にできる一方、土地代込みの総額は高くなりやすい。
考え方の例:運営者の場合
サイト全体の基準ではなく、最初の調査ケースとして運営者の条件を当てはめた例です。
- 一人なので広さは要らず、平屋が理想
- 予算は総額1,000万円以内なので、新築より中古の平屋が中心になる
- 雪の多い地域は避けたいので、屋根の雪の弱点は当てはまりにくい
- 浸水が想定される場所の平屋は、候補から外すか、避難の手順を決めてから考える
出典と確認日
数字や制度は、次の公的な情報源で確認しました。制度は改正されることがあるため、利用前に最新の情報を確かめてください。
- 国土交通省 関東地方整備局 江戸川河川事務所「洪水浸水想定区域図等の注意事項」
確認した内容:浸水深の目安:0.5mで建物1階の床上浸水(大人でも避難が困難)、3.0mで2階の床面が浸水、5.0mで2階が水没
確認日: - 国土地理院「ハザードマップポータルサイトを活用して災害に備えよう」
確認した内容:「重ねるハザードマップ」で洪水・土砂災害・津波などの想定区域を全国どこでも1つの地図に重ねて見られること。「わがまちハザードマップ」で市区町村のハザードマップを探せること
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